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一方、場所は変わって大陸の中心部、異形の力を有するものが集う独立国家特殊傭兵学校、通称特校の校長室。 そこで優雅に紅茶を飲みながら読者を嗜む青年、この特校の創設者であり校長、そして現在特校最強の強さを誇る者。 彼が使う技の数々から付けられた二つ名は「炎帝」 戦場では彼の爽やかな微笑みとその整った顔立ち、風になびく綺麗な赤髪、そして何もかも焼き尽くすその強さから、男女問わず感激の余り涙をながしてしまうものもいるそうだ そんな青年の昼下がりの静かなひと時に、無粋にもドアを強くノックする音が響く 「なんだい?そんなに慌てて、まぁ入りなさい」 ドア越しに大きな返事と入室の意を唱える声が聞こえる 「炎帝様!入学候補生が東方の小国で発見されました!」 この特校では異形の力を有した者を随時戦力の補給のため、スカウトのような事をしている そのため、特校の一部の人間は各国を偵察している 「ほう…報告はそれだけかな?それにしては随分慌てていたみたいだけど」 嫌味な態度は見せず、あくまで爽やかに訪問者に尋ねる 訪問者は名を名乗り、失礼しますと断りを入れ、汗を浮かべて入室してくる 「はは、随分焦っているみたいだね?冷たい紅茶でも入れようか?」 そんな炎帝の冗談は耳に入らないというように、鼻息を荒くして興奮している訪問者
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