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赤いリボンを見つめ鏡の前で思わずニヤついていると、トトの声が聞こえてきた。
「ミィーー?あら?なーにニヤついてるのー?」
うわわわわ
「トト!何でもないから!」
必死に取り繕う。
トトこそニヤついてるじゃない。
「そーう?ふふ。まぁいいわ。
準備はそろそろ出来た?」
あぁ、いけない。
「ちょっと待って。」
バッグに要るものを詰める。
ティッシュにハンカチ…
よし。
「出来たわ。
…トト。……また、あざが増えたわ。」
俯きがちにポツリと呟く。
「ミィ…気にするんじゃないよ。
笑うんだ。あんたは可愛いんだから。」
言いながらトトは私に近づいて私を抱き寄せた。
「自分を好きになるんだ。
許してあげることのできる人になりなさい?」
優しい声。
トト…
「ありがとう。」
「うん。じゃ、今日は楽しもう!ね?
行こう。」
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