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黒のハット…?
若いのか老けているのか分からない男性ね。
怪しげなオーラね。
「ええ、とても素敵だと思っていたの。」
「なんだ、クロウから聞いたよりしっかりしてるじゃないか。」
ん?なにか言った?
「まあまあ、そんな怖い顔しないでよ?お嬢さん。
その時計、あげるよ。僕はこの店の店長なんだ。」
にこ、
綺麗な弧を描く唇。
なんだか、胡散臭いわ。
この人、大丈夫?
「いいえ、結構です。お気持ちだけ貰っておきます。」
ふわりと笑い一礼して
私はルアのもとへ走った。
「ククッ」
不敵な笑みを浮かべた店長を私が見ることはなかった。
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