歌姫の誘拐事情

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「またやっちゃいました…」 街一面、氷一色だった。 コントロールが不安定な最近。 使いたくなかったが、使わざるを 得なかった。 「また…ハブメルに怒られる;」 怒る仲間の顔が浮かび重くため息 を吐いた。 全て、前世があるからの産物。 キルリはふと思った。 前世が無くなれば…つまらない自 分に逆戻りだ。 前世の自分は最後はBAD ENDだが 、それまでは随分と色々あるが… ある部分はかなり安定していて、 そして、幸せそうだ。 そう、恋人、颯人のいる日常だ。 記憶を思い出す前も自分はずっと 誰かを探して歩いていた。 両親でも、何でもなく、もやがか かり、けど、自分を呼ぶ誰かを探 して歩いていた。 誰かがはっきりした今は…泣いて しまうこともあるが…嫌ではなか った。
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