眩惑

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「…そう、アレはゴミだ。本来、動く筈がない…。 ……ハァ…、…だ…から、僕は、探してる。 ¨理¨が、破られてる、から…」 「¨理¨だぁ?テメェ魔術師か何かかよ。」 息も絶え絶えに喋りながら、リンは笑った。 「……これ以上は、今の所ちょっと、ね。」 「……。自分の立場解ってンのか?」 「…たぶんね。」 「そうかよ。」 リンの右足を掴むと、ハザードは力任せに引きちぎった。 「ぐぁあああああッッ!!」 二人がいるフロアの足元の床がリンの出血で赤く染まって行く。 触手に貫かれて身動きは取れないリンが身悶える。 「くだらねえナゾナゾごっこは好きじゃねえ。 回りくどい事言いやがって…要はテメェは何だ。あ゛ぁ?」 「…解り…きった、事を……。」 大量の出血に意識が薄れ行く中、力無く、それでもリンは笑っていた。 「……仮に…、秘密が在ったら、墓場まで持ってく…くらいの根性、ぐらいは在るさ。」 「じゃ、死ね。」 ガシュッ!!
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