期待はずれの春

3/3
6人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
「ほんと?!やったねっ! うちら何組?」 千佳と一緒で素直に うれしかった。 「2組だよ。」 でも千佳は少し残念そうにしている。 「どうしたの? 私とクラス同じだったの ほんとは嫌だったぁ?」 千佳は首を横に、ぶんぶん振った。 「違うの…。彼氏と クラス離れちゃったの。」うわっ、可哀相。 でも私には人事のようにしか思わなかった。 いや、思えなかった…。 「彼氏ってさ、永澤瞬って いう人だっけ?」 「理奈、男子に 興味ないから知らないよね。バス…」 「うん、知らない。」 「ちょっ、最後まで話聞いてよ」 千佳は苦笑いした。 聞くほどでもないと思い 他のことを考えていた。 「でさぁ、瞬はバスケ部で、1番人気の昇君と 仲良くなったんだって。 話てたところ、 前さ、見たじゃん?」 「んーそうだったね。」 ぽけーっとしながら答えると… バンッ!!! …っ、 いったぁ… 「なにすんのよ?!」 「理奈が話聞いてないからでしょ?」 千佳はべーっ と舌を出した。 だからって叩かなくても いいじゃん。 たださえ、千佳は怪力っていえるほどなのに…。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!