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放課後の校舎は足音がよく響く。 昼間の騒がしさが嘘のようだ。 「へぇー、この席なんだ」 教室に戻って鞄をとると、君は僕の席に座って外を眺めた。 その横顔がとてもとてもキレイで息を飲んだ。 あの日も風が強い日だった。 「好きです、あなたが」 はっきりと目を見て告げた口が、微かに震えていた。その姿は凛々しく美しかった。 その日から君は、僕の憧れになった。 だけど、僕はまだ何も告げていない。 何故ならそれを「恋」と呼んでいいのか、分からなかったから。
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