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あのカードキーを二つ折りにすれば良いのでしょうか?というかしたいです切実に!
「…あの、何の用ですか?」
渚の事を意識的に避けていた事実の後ろめたさで気持ちがザワつく。
「あーまぁ、今はカレー食うぞ」
盛り付けられたカレーは2つ。どうやら一緒に夕食を食べるようだ。
「え……あの…」
テキパキと準備されていく夕食をただ唖然と見ている事しかできない。どこをどうすれば、こんな状況になるのか頭を悩ませる。
「ほら、カレーだぞー」
まるでペットでも呼ぶかのような招き方にカチンと来て、足はリビングの手前から一向に進まない。
自分の部屋で何故こんな目に遭わなければいけないのだろうか。
「…来いよ会長命令。一緒食うぞ」
ピクッと目許が動いたが、いつもの言葉、慣れた単語を聞き取って、吸い寄せられるように足が動き出した。
結局、僕は副会長という役職からは逃げ出せないと言うことか。
心の中で特別長い溜め息を吐き、渚が座るソファーの向かいに座る。
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