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ッ――…しっかりしろ鈴城怜!!また流され始めているじゃないですか!!騙されるな自分!これは誘導尋問であって自分の答えではない…筈。そもそも意識してたんじゃなくてウザくて逃げてただけでしょう!!
「何も言わないと肯定と捉えるけど」
「ッ!?違っ…何隣りに来てるんですか!?狭いじゃないですか!」
頭の中で自分を叱咤していたのが悪かったのだろうか。いつの間にか妖しい笑みを浮かべた渚が隣りに座って距離を縮めてきていた。
「別に隣りくらい良いだろ?…ほら今も意識してる」
言葉を言い終わると同時に僕の唇にそっと自分の人差し指を乗せた。
動けない。
「それに怜は嫌だ嫌だって言ってる割には本気で抵抗しないじゃん。今も嫌なら逃げたらいいだろ?」
「……あ、あなたが生徒会長だから、でしょうが」
全てを飲み込んでしまいそうな瞳が直ぐ間近で細められた。
「生徒会長だから、か…。それってどこまで有効なわけ?」
「…は?」
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