プロローグ

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女の子が跳ねられそうになってたのを助けて俺が轢かれたんだ。 じゃあ俺は死ぬの? 大型トラックに轢かれれば人間なんて人溜まりもない。 惨めだな。 人を庇って死ぬなんて。 馬鹿馬鹿しい。 ヒーロー気取りかと鼻で笑いたくなる。 別に死ぬのは怖くないが。 でも、母さんや父さん、妹は悲しむのかな? 嫌だな、家族を悲しませるなんて。 気付けば殆ど音も聞こえなくなっていた。 もうすぐ本当に死ぬのかな。 意識が朦朧としてくる。 心残りは、ゲームが出来なくなることと家族に会えなくなることくらい。 まあ、15年間だけど割りと楽しめたかな。 今までありがとう。 父さん、母さん―― その後、不思議な夢を見た気がした。
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