王子との朝と

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王子に俺の代わりに食事を運んでくれた配膳係も俺を待っていてくれたみたいで、俺に近づいてきた。 「よかった。これ以上貴方が帰ってくれなかったら、王子はちゃんと食事をしてくれなくて、もっと体を壊してましたよぉ。帰ってくれてよかったぁ」 と、泣き喜ばれてしまった。 「いえ。こちらこそ、これまでご迷惑お掛けしてすみませんでした」 と、頭を下げた。 今までやってた仕事をやってくれてたのだから。 気の病んだ王子は食事も疎かになる。それを食事量で分かる配膳係は心労も大変だったろうに。 それに王子の体調は気になるところだ。俺が近くに居なくなった事でこんなになるとは思わなかった。 酒にも依存していたのだろうか。 起きてからも酒の匂いが残っていた。 それから痩せて、ふらふらしてたのも気になる。 これからしっかり、ゆっくりと食べてもらおう。 料理を用意してもらったものを確認すると、爽やかな果物。あっさりしたスープや柔らかいパンなど食べやすい物だった。 非常に助かる。 俺の料理も兵士長が言伝してくれたのか、一緒にしてくれてる。
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