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オギャアオギャアという赤ん坊の鳴き声が響く最中、桜色の髪をした男が慌ただしくあっち行ったり戻ったりを繰り返していた。
「春野さん落ち着いて下さい」
そんな男を見かねた金髪長髪の男が声をかける
「落ち着け・・・だと?
子供が産まれるんだ!!俺の子供が産まれるんだぞ!?落ち着いてられるか!!」
桜色の髪をした男は金髪長髪の男を恐ろしい形相をして見る
「それにイノイチも人の事、いえねぇぞ。お前も子供産まれる時にそわそわしてやがったじゃねぇか」
金髪長髪の男――イノイチと呼ばれていた男――の隣にいた黒髪の男が呆れた様に言った
「そ・・・それは・・・あ・・・あれだ・・・その・・・って、それを言うならシカクも子供が産まれた時もだろ!!しかも産まれた時に泣いてたじゃないか!!」
「っな・・・!!それは言うなって言っただろ!!ってかそれを言うならお前も「春野さん!!産まれましたよ!!」・・・え?」
イノイチと黒髪の男――シカクと呼ばれていた男――が言い争いになりそうな瞬間に手術室のドアが開いて1人の女性が現れた。女性の言葉を聞いた瞬間に桜色の髪をした男性が有り得ないスピードで手術室の中に入っていった
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