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『電車がそんなに好きなら電車の仕事につけばいいのに!』
私はムカムカしてきた。
腹立ちをモップにぶつけながら、一日中床を磨いて過した。
途中事務所の電話が鳴ったが、自動的に転送されたので出る必要はなかった。
本当に助手としてすることがない。
夜まで待っても曳野は帰ってこなかったので、戸締りして帰った。
『明日辞めよう!』
私は決心して帰路についたが、自宅で「やっていけそう?」と心配する母の顔を見たら簡単に辞めるなんて言えなくなった。
探偵になりたいと高校進学を辞めて探偵学校に入った。
お金も出してもらい、心配ばかりかけている。
やっと念願の探偵事務所に就職できたのだから、もう少しがんばってみることにした。
ミチルには電話で「所長って鉄道オタクなんだよ。車掌の格好で誰かと電車の話をしているの」と面白おかしく話した。
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