二両目 記憶を探して

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鈴木さんを病院まで送り、感動の別れを鈴木さんとしたあと、三人で事務所に戻った。 ハミちゃんと二人になった時、彼女はこっそり私に言った。 「探偵の報酬って、どうやって計算するか知っている?」 「基本料金と活動時間です」 「そう。だから簡単に解決してはあまり儲からないのよ。彼は人がいいからすぐ解決しちゃう」 つまり分かっていても、解決までもっと時間を引っ張れということだ。 時間のない鈴木さんに悪いじゃないか。 曳野の報酬が減れば、自分へのキャッシュバックも減る。 だから不満なんだろう。 私はがめついことを考える隣の女をムッとして見た。 ハミちゃんはボソッと言った。 「だからこっちもつい彼に仕事を回しちゃうのよね~」 ハミちゃんはいい人だった。 悪い人だと決め付けてすみません。 第二話 終わり
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