いつものこと

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受ける講義がなくたって 毎朝俺は、同じ時間に大学へやってくる。 理由は──── 今、俺の足下に擦りよってきた存在のせい。 なーごと俺の足首あたりに頭をすりすりとしているのは、 この大学の敷地に住み着いているらしいノラ猫。 ある時偶然、この時間、この場所で見かけた。 真っ白な猫が一匹、あまり人の通りそうにない静かな場所で、毛繕いしていたのだ。 だが、その後何度かその場所を通ったけど、 その白い猫を見ることはなかった。 もしかして、と、 少しばかり朝早く家を出て、 前見たのと同じくらいの時間にそこへ行ってみると、 やっぱり、そこにいた白い猫。 なんでだかその猫が気になった俺は、 よくその場所へ足を向けるようになった。 週2、3回だったのが、 今ではほぼ毎日。 この逢瀬は、 俺と猫だけのヒミツになった。
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