一冊目。

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歩くと少しギィと音が鳴る床を進み、 カウンターから少し離れた 突き当たりを右に曲がると 2人がけのテーブルが3組。 4人がけのテーブルが2組。 …そして柱と本棚が死角になって パッと見ただけでは気づかない、 見るからに柔らかそうな 桃色のクッションがひいてある、 特別な1人用席が1つ。 そう、そこが私の特等席。 もちろんこちらからも、 他のテーブルからもお互いの様子は見えないし、 ましてや遊園地の面影は全くない。 ここが本当に遊園地の中だと思えないくらい 孤独な空間。
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