零日目:突然変異

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ーーーーうるさい。 規則性のある、けたたましい音。 ああ、目覚ましか。 両手で目覚まし時計を止め、目をこする。眠い……。 昨日、どうしたっけ? 何したっけ? そうだ、父親と焼酎を飲んで……えっと、……記憶がない。 記憶がない。……記憶がない? まさか! と、思ったが、しっかりと記憶はあった。俺の名前は『千岡愛斗』。『ちおかまなと』なのに、よく『せんおかあいと』とからかわれる。 弟の名前は『千岡心』。俺と同じ、母親譲りの茶髪だが、男のくせにヘアピンをつけていて……。 うん、やっぱり記憶はある。
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