反対

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反対

中庭を出て、廊下を渡りながら目の前に広がる運動場を見ていた。 (私も部活に入ればよかったかな?) 入らなかった理由は…ただめんどくさかった。 お金もかかるし、1人暮らしの私にとってはきつい。 でも、本当はバスケ部になりたかったの。 バスケは小学校から好きだった。 中学校はバスケの部活がなかったから、結局部活に入るのはやめた。 それから3年間帰宅部状態。 それはそれで満喫した中学校生活だったけどね。 高校に入ってバスケ部があるってきたときとてもうれしかったの。 だからすぐに入部しようと思った。 なのに、なのに… あこがれていたスポーツだったのに…あんだけ好きだったバスケなのに 高校になった私は、それが嫌いなスポーツになっていた。 中学の時、部活がなくても家に帰っては裏の山のふもとで練習してきた。 いつかは、プロバスケ選手になる。 そんな夢を持って、頑張ってきた。 私の希望はすべて、バスケに託してた。 なのに、全てが狂った。 何もかも、夢が壊れた。 バスケをやっても意味がない。 …………だって、お父さんが裏切ったから。 私を、裏切ったんだから。
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