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変わってしまったの。
電車に揺られ、最寄り駅に着く。
私は特進で7時間コースだしすみれと話していたから、ずいぶんおそくなった。
周りは真っ暗で、帰宅ラッシュも終わった列車は次の駅へと出発をした。
切れていた定期券を買った後、家への道を歩く。
1人で、こんなに暗くなるところを歩くのは初めて。
ここは田舎と都会の半分半分ってとこだから街頭も明かりもそこらへんにあるけど、人が全く通らないから、とても怖い。
でも、バイトでもしてるともっとおそくなるんだろうな。
そんなの絶対に死んでも嫌だけど。
幽霊とか全然信じてないけど、やっぱり怖いもんは怖い。
そう言えば、今日の昼休みに友達が怪談話してたっけ。
ゾクッ
怪談話の内容を全部思い出した、私の背筋が凍おりはじめた。
「いらっしゃいませー」
1人、駅の近くのコンビニに駆け込む。
とにかく、人がいるところに行きたかった。
普通だったら家まで寄り道せずに帰るけど、やっぱりずっと真っ暗な夜道を1人で通るのは気が引ける。
とりあえず、夜ご飯も決めてないし、コンビニ弁当でも買っていこうかな。
奥にあるお惣菜売り場へ迷う事なく進む。
「あっ。」
空になっている棚。
こんな夜じゃあ、あんまりないよね。
そこらへんにあった余った食材を適当に買い物カゴにつめる。
それと、今日の朝になくなった牛乳をついでに買う事にした。
飲料売り場に着くとたくさんの種類の牛乳の中からなるべく奥から賞味期限の長いのを選ぶと、それもカゴの中に入れる。
ガサゴソガサガサ
ん?
ちょっと右に視界がずれた時、パン売り場から変な音を小耳に挟む。
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