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神崎 すみれ
すごくおしゃれで、一言で言えばモデル並みの可愛さ。
・・・まぁ、モデルなんだけどね。
モデルにしてみれば背が小さい。
けど、すごく可愛くてかまってあげたくなる。
ちっちゃく丸まったリスのようでガーリー。
第一印象は引っ込み思案。
でも、本当はすごく面白くて、一緒にいて楽しくて、友達もたくさんいる。
冷たくて、今までほとんど友達がいなかった私とは正反対。
なのに・・・私はすみれと親友だ。
親友になったのは高校受験。
試験当日。
1人で試験会場までいく。
そこには、たくさんのしらない制服を着た同級生がたくさんいた。
15番。
試験番号の張られた席に座る。
周りを見渡す。
みんな、試験までぎりぎりなのに同じ中学の子と勉強を最後までやっていた。
そんなんで覚えられるの?
そう表面は思ってた。
だけど、内心は私も勉強を教えあいたいと思っていた。
でも、ここの高校を受けた同じ中学の子はいなくて・・・っていうか、わざとそうしたんだけど。
試験会場には・・・当たり前だけど、
誰も、勉強を教えあう人がいなかった。
その時、ふと後ろの席の事目が合った。
1人で座っているその子は、私と似て人と話すのが苦手なのかな?と思った。
だけど、
『可愛い子だなぁ。』
そうとも思った。
今まで、みんなが言う可愛い事かかっこいい子なんて興味もなかったし、そんな風にも思わなかった。
だけど、こんな私でも、すみれは可愛いと思った。
同時に、仲良くしたいという思いも生まれた。
だからって、こんな無愛想な私を、こんな可愛い子が快く思うはずがない。
そうおもって、
カバンから試験勉強のノートを取り出した。
「ねぇっ!一緒に勉強しよ!」
後ろの子が言った。
顔も可愛いのに、声も可愛いんだ。
って思いながら、誘われた子がうらやましかった。
だけど、後ろの席の周りにはすみれ以外いなくて・・・。
「ねぇっ!前のー・・・15番の人!一緒に勉強しない?」
そうやって誘ってくれたときから、すみれの印象は可愛い子で優しい子に変わった。
・・・そして、私たちは親友になった。
ーーーーー・・・。
「あーーー、そんな時期もあったねー。」
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