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三上と表札がある一軒の民家。その家の前に高校生くらいの男の子が一人、帰宅して来た。
「ただいま!」
「お帰りなさい!今、夕飯の仕度をしてる所だから待っててね!」
男の子が玄関で帰宅した事を教えると、台所の方から同い年くらいの女の子が姿を見せた。
「オウッ!それじゃあ、何時も通りに部屋で待ってるぞ!」
「じゃあ、出来上がったら呼ぶね!」
女の子がそう言うと、男の子は自室に入って行った。
「よーし!美味しく食べてもらいたいから大好物を作ろう!」
女の子は張り切って台所に向かった。彼女は三上夢愛。正真正銘三上家の一人娘だ。
(夢愛の奴・・・何を作ってくれるのかな・・・?)
男の子の名は長川六斗。幼い頃、夢愛の母親と同時に両親を事故で亡くして以来、三上家で暮らしている。
「ご飯出来たよー!」
暫くして、夢愛は六斗を呼んだ。
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