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「それはそれ、寝坊は寝坊なので、一発。」
季節鍵を渡したついでに
パチン、おでこにでこピンを一発お見舞いし、あまりの痛さに春は無言でごろごろおでこを押さえてころがります。
「それ、頭の中にきいーんって氷を丸呑みしたような痛みがあるからきらーい!」
ぺたんと座り込んで顔をしかめる春。それでも可愛らしいのは変わらず、
「冬ですから。冷たいのを頭に伝えただけですよでは、私は寝ますので、3ヶ月頑張ってくださいね。」
「えー。眠くないんでしょー?なんかおしゃべりしようよー。」
「だから、私が寝ないと夏さんが困るでしょう?それに、春には仕事があるのだから、そんな暇はありません。おやすみなさい。」
だだをこねる春でしたが、最後には折れて、「五月病の時誰か看病してくれないかなー」と、のの字を空中に書きながら見送ってくれました。
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