出立の刻
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「花より戦を好むとは、我が妹といえど問題よ」 上半身を起こし、アジーンは苦々しい表情をする。 「これでは、いつまで経っても世継ぎができぬ」 「婚礼を済ませば大人しゅういたします。この我が儘、しばしお許しくださりませ」 渋面のアジーンに優雅な一礼を残し、微笑むアルゴは衣の裾をなびかせて寝室を後にした。
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