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自室に戻る前に湯浴みに向かう。
城内は元より、浴場の灯りも絶えることはないが、時は日付も変わる頃。賑わうわけもない。
人影一つなく静まりかえる浴場に着くなり、アルゴは寝衣を脱ぎ、全裸になる。
美の女神さえ恥じらう程、美しい裸体がそこにあった。
釣鐘形の乳房、引き締まった腹部とくびれた腰、丸い曲線を描く尻からすっと伸びた長い脚。
既に成人を迎えた齢十九にしては、華奢なほうだ。
無造作に髪をかき上げるアルゴの胸の谷間で、長さ二寸程の棒状の装飾品がきらりと白銀の光を放つ。
衣を床に落とし、広々とした浴槽に歩み寄ると、湯に静かにその身を沈めた。
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