1人が本棚に入れています
本棚に追加
―――キミといる、この瞬間が…
何よりも、一番大事なもの。
「ねぇってば!」
いきなりキミに肩をつかまれた。
「え…?」
「もう、さっきから呼んでるのに。」
うそっ。呼んでたの?
全然気づかなかったよーー。
「ごめんって。で、どうしたの?」
仕切り直して問い掛けてみる。
するとキミは視線を私とは別のところに向けて呟くように言った。
「――ごめん…。」
え?あ、傘のこと?
キミが笑ったことで私が拗ねたから?
「ふふっ。」
「~~っ。んだよ。」
キミは私が笑ったからちょこっと拗ねちゃったのかも…。
だって。おかしかったんだもん。
キミがあんなことぐらいで謝っちゃってさ。
それに、そんなに顔赤くして言われたら尚更おかしいでしょう?
「んー。どうしよっかなー。許してほしい??」
するとキミはそらしていた目で私をジっと見つめた。
そして「別に」と呟き、
"ごめんね"の返事を聞かずにキスをした。
最初のコメントを投稿しよう!