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「ここがどこで、どんな草なのか教えてください。」
「森の反対側の出口から少し行った所にある川で、楕円形の葉が特徴の水草です。それを、この袋に入れてきてください。」
と、網目状の袋がいくつか渡された。水をきるためだろう。
「少しってどの位の距離ですか?」
「徒歩で3日……というところでしょうか?」
「い"!?」
驚いた。精々5時間程度だと思ってたのに。
「食料を買うお金も持ってない場合はどうしたらいいですか?」
「少しですが、携帯に適した食料をお渡しいたします。そちらで往復計6日をしのいでください。」
「わ、わかりました。」
ここ、結構周りから離れてるんだなぁ…と思いつつも依頼を受けて、油紙で包まれた物と、動物の皮で作られた水筒みたいなものを渡される。
「これは干し肉と乾パンが入っています。一日2食として12個ずつ入っているので、計画的に使ってください。あと、水です。」
「ありがとうございます。」
有難く受け取って、ギルドの外に出た。
「俺が入ってきた門ってどっちか分かる?」
『左の門がそうよ。木の門だから。左は石で作ってある。』
「あ、本当だ。こっちか。」
俺は石の門をくぐって歩き出す。あの時はひたすら歩いてたから、歩くのは得意だ。多分、ランニングしてる人と同じくらいの早さで歩いてると思う。だから、6日の所を5日に短縮する事もできるかもしれない。
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