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「………よし、ここら辺かな。」
一日目、暗くなる少し前から準備をして、なんとか火を点けた。それから干し肉と乾パンを齧って、水を少し飲む。そのまま地面に寝転んだ。
「百花、お休み。あとよろしく。」
『お休みー。』
百花は夜行性というか暗い所で行動するので、夜の間はこうやって見張りをやってもらう事になった。百花は寝ないでも良いらしく、昼間でも俺と話してくれるから有難い。
「……おはよう、百花。」
『あら、早いのね。正直もう少し遅いと思ってたわ。』
「百花はあっちでの生活知ってるだろ?」
『まぁね。』
俺は日の出と共に起きた。何故か分からないけど、だいたいそれくらいで目が覚める。向こうでも同じくらいの睡眠時間だったから、慣れてるんだと思う。
「うし、歩くぞー!」
と歩き始めて6時間くらい。水辺が早くも見えてきた。
「……にしても、これ、向こう側遠すぎ。ほぼ海じゃん。」
『そうね。透明度も高くて水の早さもそこまでじゃないから、あまり危険でもないでしょ。ほら、早いうちに取っちゃわないと。』
「あ、そうだな。」
『黄色の花の咲いてるやつを袋に入れなさい。効果が持続するから。』
「オッケー。」
服は濡れない様に脱いで、下着姿になる。
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