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「うわ……この蔦の模様、手首から足首までびっしりあるのな。」
水面に映った自分を見て思った。そういえば、こっちに来て自分を正面から見たの始めてかもしれない。ひょろひょろの生白い身体に、夏でも長袖が強制なのか、緑色の模様が本当にびっしりと浮き出ている。正直言って、ちょっとキモい。
「よっこいしょっ!」
そのキモいのを置いておいて、少しずつ水の温度に身体を慣れさせた。水流はあまり強くないみたいだ。中に潜って、黄色の花の咲いてるやつを袋に詰めていく。なかなか集まらなくて少し時間がかかってしまったけど、だいたい半日で貸してもらった袋全部…2kgを3つ詰める事ができた。
「あー……疲れた!」
『お疲れ。今日はもう寝なさい。明日これ持って行くんでしょ?』
「そうだな…結構重たいから、進むの遅くなるかもしれないな。」
『石像で戦うアレよりマシでしょ?』
「そうだけどさ……20kgある石像を片手で振り回せって言われた時は、本当に泣くかと思ったよ。」
『ま、それができなくて、片手15kgで破門になったんだっけ?』
「そうそう。みんなが、頑張れば出来るようになる重さらしいね。」
と、話しながら眠りについた。明日、きっと筋肉痛だな…
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