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「うーい、狼ー。肉食べるか?」
ガゥッ!
「ワブッ!?」
ちょろまかした肉を見せた途端、狼が俺を押し倒してきた。まだ足治ってないのに。
「おま……足治ってないのに動くなよ!ってそんなに腹減ってたのか?」
狼は、俺の手を食べそうな勢いで肉を頬張っている。…うん、塊の肉を持ってきててよかった。
「よしよし。いっぱい食べろよー?」
狼とかは頭良いから、最初はものすごい反発されると思ってたんだけどなー…向こうで動物キラーと呼ばれていたのがこんなにも役立つなんて…
「あー…お前あったけーな。」
撫でているうちに食べ終わったのか、何時の間にか床に丸くなっていた狼。俺の周りを囲む様にして毛皮がある。昔添い寝をしてくれた野良犬達の大きい版だから、ものすごい落ち着く。
「………風呂入って寝よ…」
よく考えたら結構遅い時間だった。今までの俺の時間と大きくズレている。気がついたら眠くなって来た。
「………風呂は明日でいっか…」
俺は睡魔に勝てず、大きくて暖かなもふもふに包まれて眠りについた。
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