lesson7 友達と…

3/17
前へ
/174ページ
次へ
「………美味しい。パンってふわふわしてるんだ。」 「そりゃそうだろ。焼き立てだからな。少し時間が経つと、今度はモチモチしてくるぞ。」 「ふーん…モチモチ…そっちの甘くないのも少しもらってもいいか?」 「あぁ。ほい。」 甘くないらしいパンに乗せられている、クリーム色の固形物と赤いドロっとした液体がジャムとバターなんだろう。どっちがどっちか分からないけど。 「ありがとう。………甘くないのも美味しいな。この甘酸っぱいのはなんだ?」 「木苺のジャムだよ。美味いだろ?」 どうやら、赤いドロっとした液体の方がジャムの様だ。じゃあ、クリーム色の固形物はバターだな。 「…美味いけど、手がベタベタする…」 「それは食べ方が悪いんだ。慣れれば分かるさ。」 と、彼は器用にパンを食べ始めた。屑を少し落とすくらいで、他は全然汚くならない。 「……不思議だ…」 俺はその様子を見ながら手を拭いて、ボロボロとパンの屑をこぼしながら朝ごはんを食べた。
/174ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1011人が本棚に入れています
本棚に追加