523人が本棚に入れています
本棚に追加
結局、ただ散歩して帰る事になった私達は、貴重な100円で買った、あんまんを半分こして食べながら帰っていた。
奏梧は、なんで暖かい時季にあんまんなんだ、とぶつぶつ言っていたが、結局美味しそうに食べていた。
「なぁ…オマエ和歌と付き合ってんの?」
『付き合ってないよ!
苛められて、こき使われてるだけだし。』
今日の出来事を思い出して、ちょっと顔が赤くなる。『…それにシェアハウスの人とは付き合わないって、暁生さんとの約束だし。』
「ふぅん、そうなのか。呼び捨てにしてるから、付き合ってんのかと思った。」
奏梧は、布結の、シェアハウスの住人と付き合わない、という言葉に動揺しながら、気になっていた事を聞いてみた。
『今日から委員会一緒で、ちょ、ちょっと話ししたから親しみを感じているんじゃないかな。』
だ-か-ら!
なんで、顔を赤らめたり、動揺したりするんだよ!
「おい!布結!俺も布結って呼ぶからな!
そんで、和歌は危険だ!食われるぞ…?
だから、二人になるなっ」
布結は、驚いてぱちくりしていたが、気まずそうに切り出した。
最初のコメントを投稿しよう!