523人が本棚に入れています
本棚に追加
真っ暗は怖い…
諦めて和歌の隣に座った。
「生徒会長と仲良くしたりしなかった?」
「生徒会長の彼女、すっごい嫉妬やきで、会長と仲良くすると、怖い目に合わされるって噂。」
こ、怖い目?
思わず和歌の腕にしがみつく。
和歌は、地味モードから普段モードに戻ったのか、髪をばさばさと振って、前髪をヘアピンで留めていた。
ん-!イケメンモードは、心臓に悪いっ!
腕にしがみ付いていた私の背中に、反対の腕を回して抱きしめるような体制をとると
「俺が守ってあげるよ--」耳元で囁いた。
!!!
日が長いとはいえ、薄暗くなってきた室内に、私の鼓動が響いてしまうんじゃないか--
囁かれた私は固まったままだった。
和歌はそっと私の頬に手のひらを当てて、親指で頬をこする。
さっきと違って、真正面から私を見て
「ねぇ…、大切にするから…」
そう甘い声をだして、ゆっくり顔を近づけて来た。
雰囲気にのまれてしまったのだろうか--
フリーズしたままの私は、和歌にキスをされて、瞳を閉じた。
『…んっ、ちょっ…と、…ダメです…ってば』
理性を総動員して拒否しようとしたら、しゃべった拍子に、舌を入れられた。
『ん--!』ダメだ頭の芯がとろけてきた……
何分位唇を合わせていただろうか。
…ちゅ…ちゅ
静かな室内にキスの音だけが響き続ける。
---!!!
和歌が私の左胸に、そっと手を当てた。
「布結の心臓、めちゃめちゃ早い…」
これ以上はホントにだめえ-!
その時だった。
最初のコメントを投稿しよう!