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ヒタヒタヒタヒタ…
足音が近づいて来た。
キュッ
このドアの前で止まった--!!
助けに来てくれたとは考えなかった。
足音に悪意がにじみ出ている気がして。
エロモードだった和歌が、険しい顔つきになって、体を起こすと、私を抱きしめた。
なんか、怖いっ。
思わず和歌にしがみつく。『和歌……怖い…。』
私が呟いた瞬間、和歌はハッと息をのんだ。
真っ暗で見えないけど、和歌は顔を赤らめている気がした。
カチャカチャ。
カチッ。
鍵が開けられて、誰か入って来た。1人じゃない。
2人?3人?
怖くて身動きがとれない。
和歌が近くにあったものをそっと掴んで、ドアと反対側に投げた。
カチャーーン!!
侵入者は一斉にそっちへ飛び掛かって行った。
バチバチバチッ
一人の手から火花が散った。
スタンガン!?!?
その瞬間、和歌は思い切り私の手を掴んで走りだした。生徒会室が2階だった事が幸いし、玄関にたどり着けた。
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