詩音とセリミア・ミシル

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暴走世界樹での事件が、未だに足枷を作っているようだ。 詩「む~」 俺が立ち留まってると、後ろから声が掛かる。 ミ「詩音君どうしたの?お店に行かないの?」 刹「何か不都合でも起きたのか?」 皆は不思議そうな顔でこちらを覗いていた。 詩「いや、魔方陣はちゃんとできてると思うよ、ただ、ちょっとした記憶がね?」 俺は苦笑いをするしかなかった。 ミ「ふ~ん?なるほどね~?」ニヤニヤ 刹「???」 ア「トラウマみたいなものですかね?」 刹那はあの時にはまだいなかったから、分からないという顔をしていた。 詩「トラウマなのかな?ちょっと怖いだけかもしれないけどな?」 そんな話をしてると、リヴとミクが俺の方に寄ってきた。 リ「それなら、一緒に手を繋いでいこ?パパ」 リヴが俺の左手を優しく掴んでくれる。 リ「ほら、ミクちゃんもだよ!」 ミ「……迷惑、じゃない?」 ミクは俺の顔色を伺うように覗いてくる。 詩「ミク、この際だから言っておくな?」 俺はミクの目の前にしゃがみ込み、目線を合わせる。 詩「俺は、お前のパパであり、お兄ちゃんでもいいんだ。つまり家族だ。これは分かるな。」 ミ「……うん」 詩「だから遠慮しなくていいんだ、やりたいことがあるなら積極的に!聞いて欲しいことがあるなら、気持ちを伝える勢いで相談するんだ、でもそれは、俺の出来る範囲だがな?」 ミ「……うん!」 リ「それなら私はミクちゃんのお姉ちゃんだね!そうでしょパパ?」 詩「そうだな、お手本になるようなお姉ちゃんにならないとな?」 リ「リヴ、頑張る!」 ア「それなら私もお姉ちゃんで母親ですかね?」 ミ「私もおねえty」 詩「-お兄ちゃん-な?」 ミコトがお姉ちゃんになられてたまるか! 刹「それなら私は……」 俺はこの時、リヴとミクの手をつかんでいて良かったとつくづく感謝を述べたい。 刹「詩音の妻になるのか?」 空気が、氷のように一瞬で固まる。 詩「先に行かせてもらう!!!」 俺はリヴとミクの手を引いて、魔方陣に飛び込んだ。 その後の事は、知らない 知りたくなかった。 リ「ねぇ、パパ」 詩「何だ?リヴ」 リ「誰がパパのお嫁さんなの?」 詩「……皆、リヴとミクのお母さんだよ。」 ミ「……?」
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