詩音とセリミア・ミシル

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詩「それで、こんな風に道具屋の棚の配置をしたいんだけど、どうかな?」 ネ「成る程、確かにその配置だと、お客さんからは見やすい位置にありますね」 フ「風合いも悪くならないですしね~」 イ「私は良いと思いますです!」 俺はダンジョンコアに完了の意を伝える。 -了解しました。変更モジュールを展開します。- 目の前の棚やカウンターが一瞬消えたかと思うと、俺がさっき考えていた配置となっていた。 部屋の雰囲気変えをするときはとても便利な機能だな。 詩「次に金庫の件なんだが、これを見てくれ」 俺はさっきの金庫表を3人に見せる。 マナの残り残量と強度、必要マナも一緒のメニュー画面に展開させた。 ネ「そうですね、私はこれでしょうか」 ネリーは鋼の金庫を示した。 フ「私も同じ意見です~ここの村にはそうそう盗賊なんて出ませんからね~」 イ「私は……」 イマルさんは意外と大胆に行動示す人だと確認できた。 イ「タングステン製の金庫かアダマンタイト製の金庫、詩音様の差支えがなければ、一番にオリハルコンの金庫を推奨したいと思うのですが……」 詩「へ~?、何故か聞いてみてもいいかな?」 中々気になる意見になると俺は想像がついた。 イ「はいです、まずは強盗の件についてです。ファティさんはこの村に盗賊は出ないと申しましたが、それは可能性の問題だと考えました」 詩「成る程、一理ある意見だね」 イ「次に、金庫のマナ容量です。金庫の必要マナ量が意外と少ないことに気が付きましたです。これは多分、ダンジョンに必要の無い、もしくは、ダンジョンには関係無い物はマナ容量が少ないと判断しましたです」 す、すごいな 的確に物事を判断できる子には、正直見えなかったからな…… イ「つまり、この必要マナの量は、希少価値の高い金属であるオリハルコンで出来ているからであり、用途があまり無いからだということです」 俺もそうだが、ネリーさんとファティさんも一緒になって固まってしまった。 詩「そ、それじゃあ、オリハルコンの金庫でいいかな?」 ネ「イマルさんの意見は正しいですしね、私は良いと思います」 フ「確かに、盗賊も急に出てこないという可能性は考えませんでしたからね~私も賛成です~」 俺は即座にオリハルコンの金庫を召還することにした。 意外とすごい逸材も見つけたかも知れないな。
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