1517人が本棚に入れています
本棚に追加
詩「それは助かりますけど、体の方はもう大丈夫ですか?」
フ「え?あ、はい!心配かけて済みませんでした」
負担が掛かっていなさそうだから、本当に大丈夫そうだな。
詩「それじゃ、お願いしていいですか?」
フ「はい、多少人員が必要になりますが、いいですか?」
詩「うん、引きすぎると準備とか間に合わなくなると大変だから適度にね?」
フ「了解しました、頑張ります!」
そういうとファティマさんは、生き生きとした様子でここから立ち去った。
詩「とは言ったものの、他にやることは……」
料理は材料が買ってきたら行う予定だし
売上などの計算はやってくれているし
他の人たちは回復薬の整理をやっているし……
詩「あれ?僕のやることがない……?」
マスターなのに、無仕事?
ご主人様なのに働かないって大変じゃ……
ア「主君」
詩「え?何、アリス」
ア「たまには休んでみたらどうですか?」
詩「休む?」
俺は意外と休んでる方だと思うけど?
ア「常にダンジョンを警戒していて、他の人を心配してばっかり、一人一人にきちんと話しかけてあげて、更には子供達と遊んでいたりしています。それじゃ休んでるって言いませんよ?」
うーん……よくわからないな
ア「とにかく!ご主人様は世界樹の広場で伸び伸びとしていて下さい、他のことは私たちがやっておきますから、ね?」
詩「……わかった、でも、何か困ったことがあったらすぐに言ってね?」
ア「分かりました、では、後はお任せ下さい」
俺は、アリスに押される形で、店を後にした。
-世界樹広場-
俺はいつもの場所で、寝転がることにした。
詩「ふぅ、やっぱり心地がいいな」
俺は天気の良い空を見上げ、影を作ってくれている揺れる木の葉を見ていた。
詩「う~ん、特に眠くは無いし、精霊たちやルンもお手伝いしてるみたいだし……」
初めての一人なのかも知れないな。
俺は大の字になる。
詩「……………………」
やばい、本当に何もすることがない。
最初のコメントを投稿しよう!