詩音とセリミア・ミシル

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詩「それは助かりますけど、体の方はもう大丈夫ですか?」 フ「え?あ、はい!心配かけて済みませんでした」 負担が掛かっていなさそうだから、本当に大丈夫そうだな。 詩「それじゃ、お願いしていいですか?」 フ「はい、多少人員が必要になりますが、いいですか?」 詩「うん、引きすぎると準備とか間に合わなくなると大変だから適度にね?」 フ「了解しました、頑張ります!」 そういうとファティマさんは、生き生きとした様子でここから立ち去った。 詩「とは言ったものの、他にやることは……」 料理は材料が買ってきたら行う予定だし 売上などの計算はやってくれているし 他の人たちは回復薬の整理をやっているし…… 詩「あれ?僕のやることがない……?」 マスターなのに、無仕事? ご主人様なのに働かないって大変じゃ…… ア「主君」 詩「え?何、アリス」 ア「たまには休んでみたらどうですか?」 詩「休む?」 俺は意外と休んでる方だと思うけど? ア「常にダンジョンを警戒していて、他の人を心配してばっかり、一人一人にきちんと話しかけてあげて、更には子供達と遊んでいたりしています。それじゃ休んでるって言いませんよ?」 うーん……よくわからないな ア「とにかく!ご主人様は世界樹の広場で伸び伸びとしていて下さい、他のことは私たちがやっておきますから、ね?」 詩「……わかった、でも、何か困ったことがあったらすぐに言ってね?」 ア「分かりました、では、後はお任せ下さい」 俺は、アリスに押される形で、店を後にした。 -世界樹広場- 俺はいつもの場所で、寝転がることにした。 詩「ふぅ、やっぱり心地がいいな」 俺は天気の良い空を見上げ、影を作ってくれている揺れる木の葉を見ていた。 詩「う~ん、特に眠くは無いし、精霊たちやルンもお手伝いしてるみたいだし……」 初めての一人なのかも知れないな。 俺は大の字になる。 詩「……………………」 やばい、本当に何もすることがない。
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