詩音とセリミア・ミシル

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詩「いつもはダンジョンコアからの様子しか中を見ていないからな、たまには自分の足で一層に行ってみるか?」 俺は腰のポーチからダンジョンコアを取り出した。 詩「ダンジョンコア、第一層の入口まで転移してくれないか?」 -良いですが、皆さんに休むように言われたのでは無いですか?- 詩「いいから、本当にやることがなくて息が詰まりそうなんだよ?」 -ご主人様らしいですね?では、転移します- 俺は光に包まれると、世界樹広場から静かに消えた。 俺は少し後悔した。 きちんと、広場に残っていればよかったのにな、と -第一層- 俺が目を開けると、薄暗い洞窟が目に入った。 ダンジョンコアで見るより、若干暗いな。 俺はゆっくりとした足取りで歩き出した。 詩「モンスターたちっていつもはどこにいるのかな?」 俺はモンスターを見つけるために、探し始めた。 ザザザザザザザザザザザザ そんな音と共に、俺の周りに【デス・マンティス】約100匹が囲んだ。 結構怖かったりする。 詩「お、おおう……」 驚きすぎて変な声を出してしまった。 すると、一匹の【デス・マンティス】が俺の前に出てきた。 詩「どうしたんだ?」 そして、その【デス・マンティス】は俺に対して、ペコリと頭を下げた。 俺も急いで頭を下げた。 更に他の【デス・マンティス】たちも頭を下げだした。 傍から見ると、変な光景だろうな…… 詩「え、ええと、いつも通りにしててもいいからね?」 そんな事を言うと、さっきのリーダーっぽい【デス・マンティス】が周りに指示みたいなのを出し始めた。 それを受けた【デス・マンティス】たちは、一斉に頷くと、それぞれ散らばっていった。 詩「すごい……きちんと、統制が取れているなんて」 俺は特に命令もしていなかったはずなのにな 俺はリーダーの【デス・マンティス】に別れを告げると、また、歩き出した。 詩「これは、【千年呪樹】かな?」 俺は、割と大木になっていた【千年呪樹】を見上げた。 世界樹には到底届かないけど、結構な大きさだった。 詩「ん?これは蔓かな?」 そこには一本の蔓があった。 試しに俺は握手じみた事をしてみた。 相手にもそれは伝わったのか、上下に振り返してくれた。 内心、めっちゃ嬉しかったりする。 コミュニケーションが取れるって素晴らしいね。
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