第二章

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「確かに幻獣使いならば彼等に命を下すことはできよう。だが、彼等も落ちぶれてはいない。我々が選ぶように、彼等もまた選ぶのだよ」  幻獣達は血を引く者を見つけ、更に選ぶ。中には特例もあるが、先代の一族も従えていた幻獣は固定されていたようだ。 「互いに信頼し合い、初めて主の命を受け入れる。あの娘、先代よりも良い腕をしている。殺さなくて良かったかもしれぬな」  そう言って、ジオは踵(きびす)を返す。マントがバサリと揺れる。  残されたゼクは、煮え切らない気持ちだった…。
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