3人が本棚に入れています
本棚に追加
(―――腹減った……)
俺、『御陰 兎月(ミカゲ ウヅキ)』は今日も腹を空かせていた。
なんたって俺は今、絶食も同然の状態なんだから。腹減ったな…。
一応、弁当を持ってきてはいる。いたって普通の。
でも、やっぱりこれ、美味しくないんだよなぁ………。
空腹も治まらないし。でも食べないと怪しまれるよなぁ……。
一応弁当の中身を口に含む。
うん、不味いな。よくみんなはこんなもの食えるよな…。
その時、
「うーづーきー君!!」
「ぅわ!!?」
何かが飛び付いて来た。
眠たげな表情、明るい口調。
こいつは、学校内でも人気者の生徒。
『浦山 和人(ウラヤマ カズヒト)』だ。
ちなみに、俺の友人でもある。
人気者であること以外は、いたって普通の人間―――。
―――だと思った?残念、彼は異常なほどの人外好きでした!!
俺もその真実を聞いて引いたものだ。だって人外の話とかすると、「ハアハア」とか、「hshs!!」とか、「prprしたい!!!」とか言い出すんだもん。身の危険を感じるっつの。
ドン引きだよ。
まぁ、一緒にいて楽しいから友達でいるんだがな。
バレた時が怖いけど。
え?何か秘密にしている事があるのかって??
うん、教えてあげてもいいかな。まぁ察しがついてると思うけど、
俺は、
人と吸血鬼の子供なんだ。
最初のコメントを投稿しよう!