俺は人外系高校生

4/7
前へ
/41ページ
次へ
「兎月君、兎月君」 急に声をかけられた。 「何?」 そっけなく返すと、 「いつも思うけど、君って少食だねー」 と言われた。 確かに弁当の中身はあまり減っていない。 というか、いつも見てんのかよ。 「まあな。あんまり無理して食うと吐くし」 なによりも美味しくないんだよな。 人間でいうとどんな味っていうのかな…。うむむ…わかんねぇや。とりあえず、美味しくない事だけは明白だが。 「…の割には、結構力あるよね?」 「ふぇ??」 何言ってるんだこいつ。 「和人、お前、何言ってんの?」 思った事をそのまま聞いてみる。 「え?だって、兎月君、本当にほとんど食べないのに体育凄いじゃん」 そういう事か。あれでも結構力抜いてるんだけどな。もしや人間というのはもっとひ弱なのか? ちっ、もっと手を抜くべきだったか。 なんて残念な事を考えてる俺の横で和人が急に声を上げた。 「あ、七世ちゃんとシノブちゃんだー!」 和人が指した方を見ると、見知った顔がそこにいた。
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加