カオスの帰還

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「そこの少年。僕は裕也じゃない。ファンタスティック吉田という立派な名前が」 「今までどこ行ってたんだよ、ヤナギ」 「いや、だから僕はファンタスティック吉田って」 「久し振り~、ほんと今までどこいたの~?」 駄目だぁ!もうグレンとハルクには対応を覚えられちゃってるよぉ! まぁ、ぶっちゃけ子供藍を抱えて何やってんだって感じだけど。 「ふぅ......まぁ冗談もこれぐらいにして。ちょっと旅行してただけだよ、それだけ。アディオス」 「おう、じゃあな!」 「ばいば~い」 とグレンとハルクが手を振って見送るのを、俺は背を向けて立ち去ろうと...... 『いやいや!ちょっと!』 「ん?」 「お?」 「ほぇ?」 後ろから五人の声がハモる。俺とグレンとハルクはわけが分からないと感じ振り返る。 「いったいあの五人は声をハモらせてどうしたんだろうな」 「あ!俺とハルクが入ってない!」 「僕達がいない時に練習してたの~?」 等々、俺達三人が言う。 「ハモるとかどうでもいいでしょ!ていうかなんであんたら二人はそんなあっさりしてんのよ!」 水の貴族のカレンさんが俺達に詰め寄りながら怒鳴る。 「えー?ヤナギがどこ行ったか聞いて、旅行行ってただけなんだから、これで今日はさよならだろ?」 「なんか他に聞くことある~?」 「あんた達に無くても私にはあるわよ!」
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