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「んー、俺もそろそろ行かなきゃいけないんだよ。待たせてるし。それじゃ」
今度こそ帰ろうとするが、
「ま、まってくだしゃっ!......」
「......もう噛むのは受け狙いだよな?そうなんだよな?わざとだよな?え?どうなの、ユイナ君」
振り向けば、顔を真っ赤にして俯くユイナが。
「あ、えっと、わざと......じゃないです」
「で、なんだ?」
「......あのー、えっと......」
「......」
モゴモゴするユイナに無言の圧力をかける。......かけれてるといいなぁ。
まぁ少しは効果があったのか、
「えーと......あっ!」
「ん?」
今のユイナ、何か言おうとしたけど無言の圧力により言いづらくなり、何か別の話題を見つけた者の図。
「裕也さん、そのメガネどうしたんですか?」
「そこに気付くとは、やはり天才か」
「どっちかって言うと、空気読めないじゃね?で、なんで戻ってきたんだ?マオ、ゼロ」
一旦ユイナの質問はスルーし、何故か戻ってきたマオとゼロに聞く。
それにマオが答える。
「それだがな。ドアノブを開こうとした時、俺は経験からくる危機回避能力により、『このドアを開けてはならない......!』と脳に警告が来たから、戻ってきた」
「俺は、別に何も」
ゼロは特に何も感じなかったけど、マオについてきたってわけか。
「ふーん......まぁいいや。で、ユイナの質問だったな」
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