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そう、今の俺は何を隠そう、ただのメガネをかけている。
「これはただの気分転換でつけてるだけだ。度は入ってないよ。あと魔武器」
「気分転換で、魔武器ですかー......ってえぇ!?」
ただのじゃないでした。魔武器でした。因みにちゃんとグレイプニルも持ってます。
「能力は秘密だ。あまり人には教えない主義だからな」
「グレイプニルですら正確な全ての能力知ってる奴少ねえもんな」
「因みに、名前は構わない。名前は『メガネ』だ」
「......へ?」
「名前は『メガネ』だ」
「つまり、メガネだと」
「そうだ。メガネ型魔武器、『メガネ』だ」
要はメガネです。
「じゃ、近いうちに学園には通うから、模擬戦の時にでも分かるといいね」
今度こそ、問答無用で別れを言い、背を向けてマオとゼロを引き連れて自分の部屋へと向かう。
「で、結構時間取られたな。シーナ達はもう帰ってるか?」
「10割方帰ってると、俺の危機回避能力が囁いていた」
「お前の危機回避能力便利だな」
「もしもシーナがご立腹だったら、俺はお前を生贄にして逃げる」
「いやぁ、土下座すればきっと大丈夫......大丈夫だって」
大丈夫だといいなぁ......。
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