カオスの帰還

14/16
23131人が本棚に入れています
本棚に追加
/168ページ
そう、今の俺は何を隠そう、ただのメガネをかけている。 「これはただの気分転換でつけてるだけだ。度は入ってないよ。あと魔武器」 「気分転換で、魔武器ですかー......ってえぇ!?」 ただのじゃないでした。魔武器でした。因みにちゃんとグレイプニルも持ってます。 「能力は秘密だ。あまり人には教えない主義だからな」 「グレイプニルですら正確な全ての能力知ってる奴少ねえもんな」 「因みに、名前は構わない。名前は『メガネ』だ」 「......へ?」 「名前は『メガネ』だ」 「つまり、メガネだと」 「そうだ。メガネ型魔武器、『メガネ』だ」 要はメガネです。 「じゃ、近いうちに学園には通うから、模擬戦の時にでも分かるといいね」 今度こそ、問答無用で別れを言い、背を向けてマオとゼロを引き連れて自分の部屋へと向かう。 「で、結構時間取られたな。シーナ達はもう帰ってるか?」 「10割方帰ってると、俺の危機回避能力が囁いていた」 「お前の危機回避能力便利だな」 「もしもシーナがご立腹だったら、俺はお前を生贄にして逃げる」 「いやぁ、土下座すればきっと大丈夫......大丈夫だって」 大丈夫だといいなぁ......。
/168ページ

最初のコメントを投稿しよう!