カオスの帰還

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「......はぁ、帰りたくなくなってきたな......」 言い知れぬ不安を感じ、足が止まりそうになる。 「どうしてそこで諦めるんだよ!諦めんなよ!」 「しゅーぞー乙。とにかく、シーナとリンさんを同時に相手にするのは分が悪い。なるべく一対一で対処だな」 数ほど圧倒的な物はないからな。 「まずはシーナだ。多分、リンさんは学園祭で生徒会の仕事が忙しい筈だ。もしも俺の部屋に入り浸っていても、今はいないはずだ!」 俺がそう自分に言い聞かせ、決心を固めた所で、マオが言った。 「裕也、それフラグだぜ?」 「はい、こちら実況兼解説のマオです。ゲストには、最近主人公から柳選手の使い魔になった、ゼロ君です。只今、柳裕也の部屋で、壮大なバトルが繰り広げられております」 「よろろ......」 「おおっと、新たな動きが!柳選手、何故かこちらを助けを求めるような瞳で見てきます。だがしかし、私達はリングの中に足を踏み入れる事は出来ません。頑張れ!柳選手!魔王シーナと側近リンを倒すんあ、何でもないです。どうぞ、裕也をご自由に」 「お腹......減った」 「えぇ、私も非常に空腹になってまいりました。だがしかし、このバトルが終わらなければ、残っている者では食事が作れません」 「じゃあ、私が作ってあげよっか?」 「お、あんた裕也からとっとこM太郎とか呼ばれてた世界の意思か。それなら味は問題なさそうだな。じゃ、行こうぜゼロ」 「おっ、けー」 マオとゼロとクルリア、離脱。
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