主人公交代のお知らせ

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「えー、少しぐらい休憩してもよくない?」 雷帝は嫌な顔でそう返す。 「駄目ですよー!早く終わらせないとどうせまた次が来るんですからー!ってクライス君もいるんですか。クライス君もなんか言ってやってくださいよ」 白髪の少年、クライスは受付さんが現れた瞬間に体の陰で見えないようにしていた魔剣をこっそりとボックスにしまい、気まずそうな顔で、 「......早く終わらせた方がいいんじゃないんすか?」 「ほら!早く戻って来てくださいよ、マスター!」 そう最後に残して、受付さんは顔を引っ込めた。 「......行ってくるよ」 「じゃあな」 雷帝はクライスに別れを告げ、屋根から降りていった。 一人屋根に残った全帝、クライスは、再び寝転がって瞳を閉じた。 そして小さく呟いた。 「......退屈だな」
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