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「どうやらここだな。」
坊主と俺は、
もう建ってずいぶんと経つだろう
小さな個人病院に辿り着いた。
「なー坊主
悪意だだ漏れしてんぞ、この病院。」
「みたいだな
行くぞ」
自動ドアがあき、
黒い邪悪な悪意が
俺を取り巻く。
地下鉄のホームに入ったときの、
あの生暖かい空気に、
どことなく似ている。
だが、そんななまぬるいもんより
ずっと暗くて、重たくて
ドロドロとした
悪意のかたまり。
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