「…何?」
「いや…、そのだな、お前…ここでの生活、楽しくないか?
楽しくないなら、無理に居ることはないんだぞ?」
「どうした急に。」
怪訝そうな顔をしている連に、帝は必死に言葉を探すように、らしくない歯切れの悪い口調で続ける。
「いや…そのだな、お前の負担とか、ストレスになるようなら…」
「…珍しいな。あんたがそんなこと言うなんて。
心配は無用だ。与えられた任務は責任もって遂行する。」
きっぱりとそう言うと、帝は何故か困りきったようなため息をついていた。
意味がわからん。
おっと…。
向こうの方から複数の足音が聞こえ、腕のブレスレットが鬼役が近づいていることを知らせている。
「帝、追っ手が来たみたいだから俺はもう行くぞ。」
「お、おう。頑張れよ。」
「あぁ。」
帝と別れ、しばらく走っていると校舎の裏庭にたどり着いた。
ここも人気が少ないようで、やれやれと額に滲んだ汗を拭う。
すると、花壇の向こうから複数の言い争うような声が聞こえる。
しかし、自分の腕についているブレスレットは反応していない。
全員が逃げる役なのか、それとも…
「イベントに参加せず、裏で動いている生徒…か?」
蓮はポツリと呟くと、気配を殺してそちらへ近づいていった。
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