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「あー、言われてたかもー」
無表情の棒読みで言う。
だって、おぼえてないし。
「まあ良いです。とにかく北の国の宮殿に向かいましょう。」
話を強制的に終わらせ、馬車の荷台にに乗り込む。
扉の窓の部分にだけ赤いカーテンがある。
中は意外に広く、三人用の長座がひとつと、その前に一個だけ独立した椅子がある。
「すげぇ。めっちゃふかふか!」
当然、独立した椅子に座りはしゃいでいる。
「勇者様、やめてください!これは王様の馬車なんですから!」
流石のアンドルフも少しり、ムッとした表情だった。
俺が大人しくなったのを確認し、御者に声をかける。
「よし、行ってくれ。」
御者は手に持った手綱をならし、馬はそれを合図に走り始める。
流石は王様用の馬車だ。
結構なスピードで走っている。
荷台は意外にも揺れはない。
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