本当に良いんですか?@勇者様

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預言? 引きずられながら、一瞬考えたがすぐに思い付いた。 「あーあの英雄ガースの預言か。」 「左様でございます。あの時にガース様が預言された通りに勇者様が生まれたのですぞ!」 そのあともガースについて顔を真っ赤にし、力説していたが、ほとんどスルーした。 それにしても、アンドルフは体力が凄い老人だ。 人一人引きずられながらも、ここまで話せるのだから。 そんなアンドルフでも徐々に歩くスピードが遅くなってきたので自分で歩き始める。 老人は労らなきゃな。 歩いて、聖堂の扉を開けると一台の馬車が待っていた。 木々の生えた一本道に馬車とは。 荷台も、手綱も、二頭の馬も黒で統一されていた。 手綱を握っている御者は王国の兵士だろう、銀色の鎧を身に纏い、足元には槍を置いていた。 アンドルフは、なにもないかのように馬車に向かい歩いていくが、その背中に向かって問いかける。 「今からどこ行くきだよ?」
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