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これは合意じゃ無くて、ただ流されているだけ。
本当なら今夜は、戸塚さんに抱かれていた筈だった。
相手が誰に変わろうと…心の渇きは満たされぬまま、身体のみが溺れて溶かされる。
「…はあっ…や、そこは……あんんっ…!」
蠢く熱い舌が、蛇のように内をうねり、
「…甘い、ね……君から溢れる蜜は…とても甘くて……美味しいよ…」
掻き出して貪り啜る。
その淫らで下劣な行為が耳をも犯し、脳内を麻痺させて、
「はっ、あっ!…やっ…やだあぁぁ…っ…」
「…んっ……もう、イキそう?…いいよ…何度でも好きなだけ、イカせてあげるから……イイ声で鳴いて魅せて…?」
「んあ!?あっ、あっ、んーーーーあああァァァーーーーっ!!」
私を獣へと変貌させてゆく。
…もっと深く、もっと速く、もっと高みに、と。
貪欲に求めて、淫獣に化けて。
髪を振り乱し、歓喜の声を上げ自ら腰をしならせ踊り狂うのだ。
例え、そこに愛が無くとも。
昂ぶりの熱が冷め、後に訪れる後悔に沈み堕ち行くと知っていても…
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